「杜子春」
芥川龍之介 原作 / 坂田美子 作詞・作曲
両親に先立たれ、その財産も使い果たした杜子春。途方にくれる杜子春の前に、ある日仙人が現れる。
杜子春は仙人に言われるままに地面を掘って、何度も大金を手に入れるが、そのたびに使い果たしてしまう。お金のあるなしで変わる人の心に嫌気がさした杜子春は、仙人になるために峨眉山へ向かう。
峨眉山の頂に座り、どんなことが起きても決して口を利いてはならないという仙人との約束どおり、地獄の責め苦にも耐え、いかなる天変地異が訪れても決して口を利かない杜子春。だが最後に杜子春の前に現れたのは、やせた馬の姿に変えられた両親の姿だった。鞭で打ち据えられる両親から目をそらし黙り続ける杜子春。
やがてその耳に聞えてきたのは懐かしい母の声だった。
【演奏形態】
○ 独奏 (約17分)
○ 打楽器との二重奏 (約17分)
「竹取物語」
坂田美子 作詞・作曲
日本最古の物語である「竹取物語」を、琵琶の弾き語りのために作詞作曲したもの。
独奏、笛との二重奏、筝との二重奏、またこれらにパーカッションやキーボードを加えた編成まで、様々な形がある。竹から生まれたかぐや姫が月の都へ帰るまでを、帝との恋を中心に描いた作品。
【演奏形態】
○ 独奏 (約11分)
○ 横笛との二重奏 (約12分、約25分)
○ 筝との二重奏 (約12分)
○ 横笛・筝との三重奏 (約12分)
○ 尺八・筝・打楽器・キーボードとの五重奏 (約35分) CD「琵琶うたものがたり」収曲
「お七」
坂田美子 作詞・作曲
火事がきっかけで寺でめぐり逢った吉三郎とお七は、夫婦になる約束をしていた。
しかし、お七は家の借金のために、他の男に嫁がなければならなくなる。その婿入りの晩、吉三郎会いたさのあまり、火事になれば再び寺で再会できるのではと、家に火をつけてしまう。火つけは極刑であった当事、16才のお七も例外ではなく、火あぶりとなる。その刑場にむかう途中、吉三郎がかけつけ、その場で切腹をする。18才と16才の二人の哀れな恋物語。
【演奏形態】
○ 独奏のみ (約11分) CD「琵琶うたものがたり」収曲
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