「吉野山」 (よしのやま)
村山志野 作詞 / 坂田美子 作曲
兄頼朝に追われる身となった義経は、吉野に来て、それまで伴ってきた静御前ともついに別れざるを得なくなる。降り積もる雪の中の、死ぬよりつらい義経との別れを琵琶の音にたくした小品である。
【演奏形態】
○ 独奏のみ (約11分) CD「琵琶うたものがたり」収曲
「ひよどり越え」
坂田美子 作詞・作曲
人馬ではとても越えられないとされる険しい難所を、鹿の通れる道ならば、人馬の通れぬはずはなし、と一気にかけおりて平家方を奇襲し、勝利を得たというこの物語は、源義経の武勇伝のひとつとして
有名である。
【演奏形態】
○ 独奏のみ
「桜町中納言」
久保千明 作詞 / 坂田美子 作曲
何よりも桜の花を愛でた桜町中納言の願いに対して、寿命を司る神・泰山府君が、その風雅を賞して花の命を延ばしたという寓話。桜町中納言は小督の父親で和歌にも長じた藤原成範である。
【演奏形態】
○ 琵琶二重奏のみ (約17分)
「耳なし芳一」
ラフカディオ・ハーン 原作 / 坂田美子 作詞・作曲
琵琶の名手であった盲目の芳一。それゆえに平家の亡霊にとりつかれてしまう。毎夜、平家の亡霊に連れ出される芳一を助ける為、住職が芳一の体中に経文を書くと、亡霊は芳一の姿を見ることが出来なくなった。
しかし、ただ一ヶ所、耳にだけ経文を書き忘れてしまう。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)原作の有名な怪談。
【演奏形態】
○ 独奏 (約23分)
○ 尺八との二重奏 (約25分)
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